ニチレイフーズがダンス部を応援する理由

DANCE CLUB CHAMPIONSHIP第9回全国高等学校ダンス部選手権、通称「DCC」が今年も無事に開催された。ダンスに情熱を注ぐ高校生たちの熱き闘いの舞台を、メインスポンサーとしてサポートしてくださっているニチレイ「本格炒め炒飯®︎」。冷凍食品最大手である企業がなぜDCCを応援してくれるのか? その想いを聞いた。

 

株式会社ニチレイフーズの渡辺さん
今回インタビューに答えて下さった、株式会社ニチレイフーズの渡辺さん。

ーーニチレイフーズさんがDCCに協賛されることになったのは2020年の前回大会からですが、DCCをサポートしようと思われた理由をお聞かせください。

ニチレイフーズ:エイベックスさんの方からお話をいただいたのがきっかけなんですが、過去の大会の様子などを見させていただいたりしていく中で、一番の決め手となったのが運営側のエイベックスさんや高校生のみなさんの「本物をつくっていきたい、追求していきたい」という心意気というか思いの強さ、まっすぐさに共感したことです。

 

ーー初めて協賛されることになった昨年の大会は、コロナウイルスという脅威に世界中が不安と恐怖に怯える中での開催となり、DCC史上初となる全校オンラインでの参加となりました。そういった情勢も含め、前大会をどのような思いで見守られたのでしょうか?

ニチレイフーズ:昨年は世の中全体が大混乱の中にいたと思います。その中で、もともと毎年開催されている8月のリアルな決勝大会に向けて関係者の方々と協議を重ねていました。やはり未曾有の事態に直面し、休校を余儀なくされたり外出もままならないような状況の中にいる学生さんたちに、なんとか機会を差し上げることができないだろうかと色々と模索していました。なので両社でオンライン会議を重ね、いくつもパターンを考えながら打ち合わせをしたのですが、それでも最後まで「今年は中止にしよう」という感じにはならなかったですね。なんとか開催しようという、エイベックスさんの姿勢も非常にありがたく頼もしいと感じました。

※2020年大会の様子(完全オンラインで実施)

ーー実際その大会をオンラインで視聴されたと思いますが、いかがでしたか?

ニチレイフーズ:まずはあまりのレベルの高さに圧倒されましたね。高校生が踊っているとは思えないほどでした。みなさんの練習の成果やまっすぐな情熱というのが、たとえ録画されたオンラインでの映像であっても、その思いの強さが画面を通して伝わってきて観ながらうるうるしてしまいました。また、DJ KOOさんによるDJタイムが昨年は「炒飯CAM」と題して、抽選で選ばれた20校に事前に「本格炒め炒飯®︎」を送らせていただき、当日のDJタイムでKOOさんの背景に、グリーンバックによる合成で高校生のみなさんが炒飯を食べるという映像を映していただきました。それがとってもよかったんですよね。昨年は昨年の工夫と良さがありました。

※炒飯CAMの様子

ーーそうだったんですね。部活動もみんなで集まって思うように練習することができなかったと思いますし、様々な葛藤があったのだろうと想像できます。そんな中でもなんとか開催されたことで、学生たちも例年以上に特別な思いで臨んだのではないでしょうか。そんな前回大会を経て、今年はリアルとオンラインでの参加という形を取りながら開催されました。今大会に向けてはどのような思いでいましたか?

ニチレイフーズ:昨年よりは状況が見えてきた中ではありましたが、ちょうど大会が開催される夏にかけて新規感染者が増加していたので非常に心配ではありました。政府が発表しているガイドラインを遵守するというのが大前提にあり、その上で我々の希望としてはリアルでなんとか開催してあげたいというのが強くありました。そこに向けてエイベックスさんの事前準備のご苦労は相当なものであったと思います。メインスポンサーとして参加させていただく私達としても、あくまでも主役は高校生のみなさんなので、邪魔をしないように当日参加するスタッフは事前にPCR検査も抗原検査も受け万全の状態で当日を迎えました。とにかく、高校生活3年間のうちの2年がリアルで発表できる場がなくなってしまうことは何とか避けたい、開催してあげたいという想いが強くありました。 

※今大会の様子(優勝した山村国際高等学校)

ーー今年は参加校によってリアルとオンライン(映像)とに分かれることになりましたが、一見どうしてもオンラインの方は不利なのでは? と感じなくもないのですが、実際ご覧になってみていかがでしたか?

DCC運営担当リアルとオンラインとをどこまで平等に見られるか、というのはひとつ議題に上がっていました。感じる迫力が必ずしもイコールではなくなってしまうからです。そんな中でもできるだけ条件を揃えようということで大きく設定されたのが、オンラインでの参加校は一発撮りというルールです。そして高校生にとってその一瞬にかける思いが、負けても勝っても思い出に残るものになっているということがわかりました。この“一度きり”という経験が、彼らにとって“経験価値”としてとても意味のあるものになったと感じてもらえているようです。

※撮影の様子(一発撮り)

ニチレイフーズ:個人的に感じたのは、会場にいらっしゃる審査員はもちろんですが、高校生のみなさんがオンライン出場校の映像を観ている眼差しが、目の前で行われているリアル同等のものでした。一挙手一投足から目を離さないように観ている、という印象を感じたんです。きっと参加されている学生さんたちにとってはそんなに大きな差はなかったのではないかと思いますね。

 

ーー学生たちの純粋さ、ダンスにかける思いの強さが伝わる美しいエピソードですね。ではここで「ニチレイフーズ賞」を受賞した日本大学明誠高等学校についてもお聞かせください。評価の決め手となったのはどのようなところでしょうか?

ニチレイフーズ:全チームそうなんですが、コロナ禍という状況の中で彼らなりに心を痛めたり、この先を見据えていく様子というのがパフォーマンスを通して見られたのですが、その中でも特に日本大学明誠高校は作品の中に明るい未来を想像させるメッセージを込めていらっしゃったところが共感するポイントでした。本当に力強かったですね。

※「ニチレイフーズ賞」受賞チーム(日本大学明誠高等学校)

ーー審査員のSAMさんがコメントの中でおっしゃっていたように、今年は例年に比べストリートダンスよりもJAZZやコンテンポラリーといったジャンルで苦悩や心の葛藤を表現するチームが多かった印象があります。今大会を振り返ってみて、印象に残っていることはありますか?

ニチレイフーズ:こんな状況にあっても学生たちがしっかり前を見据えていて、なんでしたらちょっと上を見ている感じがとても気持ちがよかったです。それはパフォーマンス以外でも感じる場面がありました。例えば会場で我々大人たちが通りかかると必ず挨拶をしてくれますし、競合の他校生同士がすれ違う時でも同じように挨拶をしていて。なんて清々しいのだろうと、心を洗われました。コロナ禍になってコミュニケーションがままならない中でも、彼らは言葉でも体でも一生懸命表現しようとしているのだなというのが伝わってきました。

 

ーー実際に会場でご覧になられたことで、そういったシーンを見ることができるのはオンラインとの大きな違いでもありますね。そして彼ら高校生と言えば育ち盛りであり、しかもダンス部となれば体を酷使するので食べることがとても重要になってくると思います。そんな高校生たちにニチレイフーズさんの食品を通してできること、伝えたいこととは?

ニチレイフーズ:ニチレイ「本格炒め炒飯®︎」は毎年改良を加え進化をし続けていて、それは美味しさへの飽くなき挑戦と言い換えてもいいかもしれません。おかげさまで20年連続売上ナンバー1(※1)であるとか、売上世界一というギネス世界記録(※2)を獲らせていただいていますが、美味しさへの挑戦というのはゴールがないと思っています。「どうしたらもっと美味しくできるのか」という追求を今後もしていきたいと思っているので、高校生のみなさんの進化や、より上を目指していくということにおいて一緒に成長していけたらと思いますし、そういった思いを商品を通して伝えていきたいと思っています。そして非常に食べ盛りのみなさんですし、保護者の方々は共働きの方も多いと思うんです。そういったご家庭でも弊社の商品は手軽に安全に召し上がっていただけるので、そこが冷凍食品の大きな魅力だと思っています。なのでお腹が空いた時やパワーが必要な時に、ご飯でできた炒飯でエネルギーをしっかり補給していただくことで、高校生のみなさんを支えていけたらと思っています。
※1 冷凍調理・炒飯カテゴリー販売金額(累計)インテージSRI(2001年3月~2021年2月)
※2 記録名:最大の冷凍炒飯ブランド(最新年間売上)、対象年度:2020年

ーーでは最後に、全国の高校ダンス部の学生たちへ応援メッセージをいただけますでしょうか。

ニチレイフーズ:本当に貴重な高校の3年間で、ひとつのことに打ち込めるとても素晴らしい時間だと思います。ままならない状況ではありますが、それを悲観するのではなく、こういった状況でも何ができるんだろう? と前向きに進化を続けていってもらいたいと思います。我々も高校ダンス部のみなさんの熱い情熱に負けないよう、一生懸命に商品づくりをしてみなさんに喜んでいただけるよう頑張っていきますので、一緒に成長していきましょう。